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僕と君の間にあるもので世界をかえることについて

アニメ『輪るピングドラム』を巡る考察的な何か

06:愛の話をしよう R

Ⅰ 黄金の苹果

結局、ピングドラムとは一体何なのか。 それを考える前にまず『銀河鉄道の夜』の苹果についてお話します。 『銀河鉄道の夜』でジョバンニたちが<苹果>を手にするのは、沈没船の悲劇を聞いた直後です。同じく話を聞いていた燈台守から、沈没船の3人とジョバ…

Ⅱ スズの兵隊の燃え残った心臓を握り締めて

宮沢賢治やその著作を語るとき<罪悪感>というキーワードは欠かせません。自分が生きていること自体が罪なのだという意識。『輪るピングドラム』では特に晶馬が抱えていたもの。アニメの中にも出てきた『生きることは罰』です。賢治は貧しい農民たちが生き…

Ⅲ チェンジ・ザ・ワールド!

全てを<独り>で抱え込み、<自己犠牲>の道を選んだ冠葉。 <生きることの罪>への罰を恐れ、<見ないふり>してた晶馬。 人生を諦め<ただ与えられるだけ>の女の子だった陽毬。 そのままではサネトシの予言の通り、誰も幸せになれなかったでしょう。 『…

Ⅳ 運命の果実を一緒に食べよう

もうけつしてさびしくはない なんべんさびしくないと云つたとこで またさびしくなるのはきまつてゐる けれどもここはこれでいいのだ すべてさびしさと悲傷とを焚いて ひとは透明な軌道をすすむ (宮沢賢治『春と修羅』小岩井農場) 『運命の果実を、一緒に食べ…